禁煙外来 | 旭川なかの呼吸器科内科クリニック

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禁煙外来

タバコが身体に良くないことは分かっているけど、なかなか止められないという人も多いですよね。
禁煙できないのは、意志の弱さではなく「ニコチン依存症」という病気のせいなのです。

禁煙したいけど自信がない…というときこそ禁煙外来!

タバコが身体に良くないことは分かっているけど、自分ではなかなか止められないという人は多いです。
仲の良い友達も吸っているから自分だけ止めることができないとか、頑張って一度は禁煙に成功したはずなのに「1本ぐらいなら…」の軽い気持ちで吸ってしまってまた元の木阿弥になってしまったり、「仕事が落ち着いて、リラックスした気持ちになれたら禁煙する!」と心に決めても、その「リラックスした気持ち」になれる日が一生来なかったり…などなど、禁煙できない理由は様々ですね。

喫煙習慣は単なる嗜好の問題ではなく、煙に含まれるニコチンが麻薬にも劣らない強い依存性を持っているために「ニコチン依存症」
という疾患に位置づけられ、保険で治療できる病気のひとつとなりました。

タバコは喫煙者本人だけではなく、受動喫煙によって周囲の人にも健康被害を与えます。ご自身の健康とご家族の健康のため、禁煙を考えてみてはいかがでしょうか。

喫煙者の70%は「ニコチン依存症」と言われています

ニコチンには強い依存性があります。ニコチンは肺から摂取されると血液にのって脳内に入り込みます。中脳から大脳辺縁系には、「脳内報酬系」と言われるドーパミン作動性神経があり、ニコチンや麻薬などの依存薬物は、この「脳内報酬系」神経に作用するため強い依存性を示すと考えれています。

脳内報酬系からはドーパミン、ノルエビネフリン、アセチルコリンといった興奮系の神経伝達物質と、セロトニン、βエンドルフィンといった快楽系の神経伝達物質が分泌されるため、多幸感、快感、緊張緩和、覚醒作用などの様々な作用を感じることになります。

何度も禁煙に失敗する原因はあなたの意志の弱さではなく、ニコチンが持っている強い依存性にあるのです。
「ニコチン依存症」は治療が必要な病気とされており、意志の力だけで治せるものではありません。
禁煙外来では、医師があなたをサポートして禁煙を成功に導きます。

禁煙外来では、医師からのアドバイスと合わせて「禁煙補助薬」を処方しますので、禁煙の成功率が高まります。
禁煙補助薬には、ニコチンを含まない飲み薬、貼り薬、ガムなどがあります。 ニコチンを含まない飲み薬には、ニコチン切れによって起こる症状を軽減するだけではなく、タバコをおいしいと感じにくくする効果も持っています。

ニコチン依存症を判定するテストであなたもニコチン依存症かどうかをチェックしてみましょう

各設問に対し、「はい」または「いいえ」を選択してください。「はい」ひとつで1点です。合計点が5点以上でニコチン依存症と判定されます。

Q1 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。
はい いいえ
Q2 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
はい いいえ
Q3 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。
はい いいえ
Q4 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。
・イライラ ・眠気 ・神経質 ・胃のむかつき ・落ち着かない ・脈が遅い ・集中しにくい
・手のふるえ ・ゆううつ ・食欲または体重増加 ・頭痛
はい いいえ
Q5 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
はい いいえ
Q6 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
はい いいえ
Q7 タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
はい いいえ
Q8 タバコのために自分に精神的問題(不安や抑うつなど)が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。
はい いいえ
Q9 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
はい いいえ
Q10 タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。
はい いいえ

健康保険による禁煙治療

1. タバコ依存スクリーニングテスト(TDS)で5点以上(=ニコチン依存症)

2. 一日の喫煙本数 x 喫煙年数(喫煙指数・ブリンクマン指数)が200以上

3. 直ちに喫煙することを希望していること

4. 本人に禁煙の意志があり、治療の同意書にサインしていること

※ 2016年4月より、35歳未満の方には(1)の要件がなくなりました。

健康保険を使った禁煙治療の流れ

健康保険を使った禁煙治療では、12週間で5回の診察を受けます。はじめに喫煙状況などから健康保険で治療が受けられるかどうかをチェックします。
毎回の診察では、息に含まれる一酸化炭素(タバコに含まれる有害物質)の濃度測定を行い、禁煙補助薬の処方を受ける他に、医師から禁煙状況に応じてアドバイスを受けることができます。

まずはニコチン依存症かどうかをチェック

TDS (Tobacco Dependence Screener)と呼ばれる、ニコチン依存度を判定するテストを行います。
問診票形式のテストで、各設問に応えて頂いて合計点が5点以上でニコチン依存症と判定されます。

一酸化炭素濃度の測定

吐く息に一酸化炭素(タバコに含まれる有害物質)がどれくらい含まれているかを確認します。

「禁煙開始日」を設定して、禁煙宣言をします

医師と相談しながら禁煙開始日を設定して、「禁煙宣言書」にサインします。
治療については詳しくご説明いたしますのでご安心ください。

禁煙経験を確認して、アドバイスを行います

現在の健康状態やこれまでの喫煙・禁煙経歴を医師と確認します。
ニコチン切れ症状の対処法などのアドバイスをもらいます。

禁煙補助薬の選択

禁煙補助薬の特徴と使い方の説明を受け、ご自身に合った薬を選びます。
禁煙補助薬には、ニコチンを含まない飲み薬、貼り薬、ガムなどがあります。

2回目以降の診察で行うこと

2回目の受診日は、最初の受診日から2週間後です。初回と同様に、呼気一酸化炭素濃度の測定や禁煙のアドバイスなどを受けます。
禁煙に伴う不安や、気になる症状が現れた方は、医師に相談するようにしましょう。3回目以降も同じ内容の診察を行います。

3回目の受診は初診から「1ヶ月後」です。

4回目の受診は初診から「2ヶ月後」です。

5回目の受診は初診から「3ヶ月後」です。これが最後の受診日です。

健康保険を使用した場合の治療費について

現在、健康保険等(※公的医療保険のことで、組合管掌健康保険、全国健康保険協会管掌健康保険、船員保険、各種共済組合管掌健康保険、国民健康保険等を指しています。)を使って禁煙治療が受けられるようになりました。

処方される薬にもよりますが、自己負担率を3割として、8~12週間で¥13,000~¥20,000程度です。
1日1箱喫煙する方の場合だと、8~12週間のタバコ代よりも保険診療で禁煙治療を受けた方が安くなる計算になります。
詳しくは医療機関にお問い合わせください。

タバコの煙と害について

近年では良く知られてきているタバコの害ですが、ここで改めて確認してみましょう。

含まれている有害物質

タバコの煙の中には、なんと4,000種類以上化学物質が含まれています。そのうち発がん性物質は60種類もあるのです。

ニコチンと依存症

タバコの煙に含まれるニコチンは、麻薬にもおとらない依存性を持つ物質です。麻薬として知られているヘロインと同じくらいに、断つのが難しいのです。

麻薬を含めた使用者の中で、
依存症になる人の割合

ニコチンヘロインコカイン>アルコール>カフェイン

依存症になってしまった人に
おける禁断症状の強さ

アルコール>ヘロイン>ニコチンコカインカフェイン

依存症になってしまった場合の、
やめることの難しさ

アルコール=コカインヘロインニコチン>カフェイン

喫煙は寿命にも影響します

喫煙を続けることで、10年間も短くなります。そして、35歳の人が70歳まで生きている割合は、

喫煙者は老けてみえることがあります

「スモーカーズフェイス」という言葉をご存知でしょうか?
文字通り「喫煙者の顔」という意味で、タバコを吸っていると皮膚のハリがなくなってきて、
目じり・口周りなどのシワが増えます。そのため、実際の年齢より老けて見えてしまうことがあるのです。

禁煙の効果・メリットについて

禁煙で体感できる効果はおよそ以下のようなものがあります。

健康面での効果・メリット

家族においてのメリット